こんにちは、理系パパです。
「今の仕事にやりがいは感じないが、他に何ができるのかわからない」
「会社員として定年まで働くことに限界を感じているが、次のキャリアの一歩が踏み出せない」
そのモヤモヤ、かつての私自身が抱えていた**「見えない負債」**でした。この負債は、感情だけでは解き明かせません。論理とデータで、その正体を見える化する必要があります。
人生の化学方程式 キャリア編の全体像
このレポートは、**『人生の化学方程式 キャリア編』**シリーズの第1弾です。
あなたのキャリアという複雑な問題を、理系脳で解き明かし、論理的な思考で未来を切り拓くためのラボ実験を、3つの実験レポートで解説していきます。
- 実験 1:キャリアの現状分析(本記事)
- 実験 2:スキルと知識という資産の積上げ
▶︎ [【人生の化学方程式】キャリア編:第ニの実験│資格・学習・給料。キャリアを再定義する『スキル資産』の方程式]

- 実験 3:転職を成功させるための戦略と面接を突破する方程式
▶︎ [【人生の化学方程式】キャリア編:第三の実験│転職成功への3つの論理的戦略と面接突破の方程式]

理論:あなたのキャリアは「3つの元素」でできている
感情に流されず、あなたのキャリアという複雑な問題を解き明かすためには、まずその構造を理解する必要があります。キャリアは偶然の出来事ではなく、いくつかの要素の組み合わせによって形成される、まさに「化学反応」です。
ここでは、その反応を構成する「3つの元素」に分解して考えていきましょう。
元素①:スキル(埋もれた資産)
あなたがこれまでの人生で身につけてきたスキルは、まだ見つかっていない**『埋もれた資産』**です。これには、以下の2種類があります。
- テクニカルスキル:
特定の職種や分野で活かされる専門的な知識や技術。
例:分析化学者としての「化学知識」、人事部としての「給与計算」など。
- ポータブルスキル:
職種や業界を問わず、どんな場所でも通用する汎用的な能力。
例:「論理的思考力」「問題解決能力」「数値分析力」など。
私は、分析化学者として培った「正確に、素早く処理する能力」や「数字に強いこと」といったポータブルスキルが、一見まったく違う分野である人事の仕事にも役立つことを発見しました。このように、自身のスキルを言語化することは、あなたが持つ埋もれた資産をリストアップし、別の職種でも通用する可能性を見出す第一歩となります。
元素②:経験(成功と失敗の物語)
経験とは、あなたが実際に直面し、そこから得た学びのことです。これは単なる職歴ではありません。
完璧なキャリアパスなど存在しません。成功体験はもちろん、**「なぜ失敗したのか」「その失敗から何を学んだのか」**という物語こそが、あなたのキャリアを形成する重要な要素となります。
私自身のキャリアの最初の章も、ある意味で「失敗」から始まったのかもしれません。
大学院を修了し、分析センターに就職した当時は、ただひたすらに「専門性を活かして、高収入を得る」ことだけが私の価値観でした。しかし、家族ができ、新型コロナウイルスの流行という社会の変化を経験したことで、私の価値観は大きく変わったのです。それまで最重要視していた専門性や高収入よりも、「家族と過ごす時間」や「場所にとらわれずに働けること」の方が、私にとって魅力的に感じられるようになりました。
この経験は、私に一つの重要な気づきを与えてくれました。「仕事に何を求めるか?」という価値観が明確になることで、その後のキャリアの選択肢が驚くほど広がったのです。
元素③:価値観(人生の羅針盤)
最後の元素は、あなたのキャリアを動かす最も重要な要素、「価値観」です。あなたが仕事に何を求めているのか、その羅針盤を明確にしましょう。
- 「給与」:安定した収入や経済的な豊かさ
- 「やりがい」:誰かの役に立つこと、社会に貢献すること
- 「ワークライフバランス」:仕事とプライベートの充実
- 「裁量権」:自分で意思決定できる自由度
私の場合、分析センターで働いていた時に、働く場所の制約と、家族との時間をどう両立させるかという「もやもや」が、自分の価値観が変化したサインでした。「どこでも働けて家族の時間を大切にできる」という新しい価値観が明確になった時、キャリアの選択肢は一気に絞られました。
実践:元素が起こす『3つの化学反応式』
これで、キャリアを構成する「3つの元素」が出揃いました。これらを使って、あなたのキャリアを創造する「化学反応式」を実際に解いてみましょう。
反応式①:スキル × 経験 = 専門性
あなたの「スキル」と「経験」が掛け合わさることで、あなただけの「専門性」が生まれます。
反応式②:経験 × 価値観 = 満足度
あなたの「経験」と「価値観」が一致したとき、仕事の「満足度」は飛躍的に高まります。
反応式③:スキル × 価値観 = 転職力
あなたの「スキル」と「価値観」が一致したとき、「転職力」は最大化されます。
実践例:キャリアの『負債』を論理でなくす
「専業主婦からの社会復帰」や「育児と両立するキャリア」といった、複雑なキャリアの悩みも、論理的な思考で解決できます。
これらのケーススタディから、あなたのキャリア負債をなくすヒントを見つけ出してください。
- 専業主婦の保活とキャリアの解決策
▶︎ [【関連記事】専業主婦の保活とキャリアの解決策。焦りや不安を論理で解き明かす]

- ワーキングマザー看護師の転職活動
▶︎ [【関連記事】ワーキングマザー看護師の転職活動:キャリアの悩みを論理的に解決した方法]

あなたのキャリアを解き明かす最初の実験
スマホのメモ機能やノートとペンを用意して、以下の3つの質問に答えを書き出してみてください。
- スキル(埋もれた資産):
これまでの仕事で、どんな専門知識や技術を身につけましたか?また、どんな仕事にも役立つ能力は何ですか?
- 経験(成功と失敗の物語):
これまでのキャリアで、「うまくいかなかったこと」を一つ挙げてください。その経験から得た学びを、これからどう活かしたいですか?
- 価値観(人生の羅針盤):
あなたが仕事をする上で、「これだけは譲れない」ことは何ですか?
この3つの要素を書き出すことから、あなたのキャリアという「化学反応式」は始まります。一緒に未来を解き明かしていきましょう
結論:小さな一歩が未来を変える
見てきたように、キャリアとは一つの道ではなく、日々変化するものです。あなたのキャリアは、この「スキル」「経験」「価値観」という3つの元素の組み合わせによって、無限の可能性を秘めています。
大切なのは、完璧な答えを最初から見つけることではありません。
キャリアの羅針盤となる「価値観」が定まると、次の一歩が驚くほど明確になります。そして、その一歩を踏み出すことで、あなたの持つ「スキル」と「経験」が新たな化学反応を起こし、想像もしていなかった未来へと導いてくれるのです。
次の実験へ:あなたの『キャリア負債』、どう解消する?
あなたの「キャリア負債」の正体は、見えてきたでしょうか?
しかし、モヤモヤの正体が分かっても、どう解消すればいいかわからないかもしれません。
次回のレポートでは、キャリア負債を解決する具体的な方法として、あなたの市場価値を高める**『スキルと知識という資産の積み上げ』**について、論理的に解説します。
▶︎ [【人生の化学方程式】キャリア編:第ニの実験│資格・学習・給料。キャリアを再定義する『スキル資産』の方程式]

コメント