【最短合格】衛生管理者1種 合格体験記:2週間の独学勉強法

人生の化学方程式
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こんにちは、理系パパです。

​今回は、キャリアの合理的な一歩として取得した「衛生管理者1種」の受験レポートです。この資格の最大の難関は、膨大な試験範囲をいかに効率よく突破するかです。これから受験を考えている方の参考になるようにまとめ

​第1段階:論理的リスク分析と「最短」の動機

​受験の動機:感情を排した経済合理性

​受験のきっかけは会社からの要請でしたが、私が行動を決めた最大の動機は、資格取得後に毎月の給与に上乗せされる「資格手当」の存在です。

​感情論ではなく「論理的な経済合理性」を優先し、この資格を取得することが、投資(学習時間)に対して明確なリターン(手当)をもたらすと判断したため、最短での合格を目指し、受験を決定しました。

第一種衛生管理者試験の基礎情報

  • 科目:関係法令(有害、それ以外)、労働衛生(有害、それ以外)、労働生理
  • 合格基準点:各科目4割以上かつ全体6割以上
  • 試験時間:3時間
  • マークシート方式
  • 合格率:43%程度

 

​「独学」のリスクと最大の障害の特定

​衛生管理者1種試験は合格率が約45%と決して容易ではありません。独学で挑む上で、最大の障害を特定することが重要です。

  • ​最大の障害(リスク): 試験範囲が広すぎるため、全てを網羅しようとすると、忙しい社会人の学習負荷が耐えがたいものになる。これが独学挫折の最大の要因です。
  • ​論理的目標: 満点ではなく、合格ラインである合計6割かつ各科目4割を、専門知識を活用した「知識の最小化」というアプローチで最速で突破する。

​3. 学習時間の目安(独学の場合)

​人それぞれの背景知識を考慮した上で、一般的に独学での目安となる学習時間を提示します。

背景知識学習時間目安論理的根拠
知識がない200時間法令や化学物質の基礎理解に時間が必要
基礎知識がある100時間背景知識により暗記量を大幅に削減でき、最短での突破が可能

私は背景知識があったこともあり、2週間程度の学習時間しか取れない中で1日30分から1時間程度の学習時間でした。効率化するのとにより、この程度の学習でも合格は可能です。

 

第2段階:知識の「最小化戦略」と暗記の工夫

​最大の障害を「膨大な試験範囲」と特定したため、「過去問の出題範囲に絞る」という最小化戦略を最優先しました。これは、最短合格のための唯一の道筋です。

 

​1. 教材の選定と「暗記の最小化」

​使用した教材は、村中英一先生の過去問7回分収録の問題集と、それに対となるテキストのみ。

  • ​暗記の徹底: 過去問の解説で出てくる重要な表やまとめは、暗記項目が最低限に絞られています。これは、「合格のために覚えるべき知識」を筆者が論理的に選別してくれたものと解釈し、当日までに全てを覚えきることを行動目標としました。
  • ​学習のロジック: まず、テキストの内容は読みこまず、テキストの各単元の最後に掲載されている1問1答問題をときます。この1問1答を理解するためにテキストを参照します。一通り終わったら、過去問を解き、分からなかった部分を補助としてテキストで確認(インプット)する、アウトプット中心の学習を徹底しました。

1問1答や過去問によるアウトプット以外の勉強には手を付けないことを決めて、やるべきことを絞って取り組みました。

下記の画像は、過去問の解説にでてくる表です。このような表は、暗記必須です。

 

​2. イメージによる「暗記の効率化」

​最短合格を実現するため、理解はひとまず置いといて、丸暗記を優先すべきです。専門的な知識をイメージで暗記することで定着させました。頻出論点の中で、イメージによる暗記が有効なものは、例えば下記のようなものがあります。

  • ​排気装置の問題:

左の格子のようなものがついてるものが、グリッド型、真ん中のバーベキューの煙の排気口みないなのが、キャノピ型、右の囲われてるのが囲い式ドラフトチャンバー型です。イメージで覚えることにより、個別の丸暗記を効率化できました。

  • ​血液循環の問題:

血液が時計回りに循環するイメージをもって、肺からでた直後の血液は、酸素を多く含みますから、画像イは、酸素が多く、逆に肺に戻ってくる直前のアは二酸化炭素を多く含みます。このようにイメージで理解すると、すんなり理解できますから、暗記量を減らす事ができます。

​3. 得点戦略:落とすべきでない問題の特定

科目ごとに10点満点の科目と7点満点の科目がありますが、合格基準の一つが各科目4割ですから、10点満点の科目では4点、7点満点の科目では3点確保する必要があります。

落とせる点数で考えると、10点満点の科目では6点落とせますが、7点満点の科目では4点しか落とせないことになります。

このことから、7点満点の科目で5点以上落として不合格となるリスクが高いと考えられます。

  • ​7点問題(非有害業務): 学習時間は気持ち多めに割き、取りこぼしを防ぐ戦略が合理的です。
  • ​10点問題(有害業務): 4問以上の正解が必須ですが、逆に6問間違えても合格できます。「最小化戦略」のもとではすべてを完璧に取る必要はありません。

 

​第3段階:試験当日の注意点と最終準備

試験会場の雰囲気

受験票の持ち物には時計が書いてませんでしたが、会場には時計がありました。

黒板には、マークシートの書き方の案内や、科目ごとの配点の明示、座席の案内掲示があります。

試験の結果に応じて、合格通知や結果通知の見本も開示されていました。

机には、携帯を入れるための茶封筒があり、試験前に電源を切って入れることになります。

 

​試験当日の注意点

  • ​持ち物:受験票、えんぴつ、消しゴム、電卓
  • 電卓の持参: 必須ではありませんが、計算問題は電卓がないと時間がかかるため、持参を強く推奨します。有休の比例付与や、BMIの計算などに必要です。
  • ​時間配分は心配不要: 試験時間3時間のうち、実際には退出可能時間(開始1時間後)には受験者の7割ほどが退出していました。時間を気にせず、落ち着いて処理し、じっくりと確認作業を行うことができます。
  • 受験後に、受付で、合格時に免許登録するための書類が入った封筒を、各自持ち帰るよう指示があるため、忘れないように注意ください。
  • 問題を持ち帰ることはできません。よって、自己採点もできません。私は余った試験時間で、科目ごとに自信ありの回答が合格基準を上回っていることを確認し、あいまいな問題は、試験後に確認することで、自身の合格を確認しました。

 

2.当日受験した感想

  • 直近の公表問題からの出題が多いという情報が出回っているが、実際に試験を受けて、確かにそのように感じた。
  • 過去問からの出題は、そのまま出る問題は数問のみ。少しひねって出る問題もあるが、5個の選択肢のうち1つの肢は過去問の内容そのままであり、それが正解肢になっているような出し方。惑わされない為には、やはり過去問の学習が重要。
  • 過去問が通用しない難しい問題も各科目で1問程度出てくる。
  • 暗記系の問題は、容赦なく細かい数字を聞いてくるので、頻出問題はおさえる必要がある。
  • 過去問をおさえることで十分に合格点に到達できる。

 

​まとめ

​衛生管理者1種試験は、明確な学習目標と過去問中心の戦略によって、極めて効率よく突破することが可能です。

​資格手当という経済合理性に基づいたこの「実験」は成功しました。次に受験される方は、最短での合格を目指して効率的な学習を進めてみてください。

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