こんにちは、理系パパです。
私はもともと分析化学者でした。しかし、ある時「このキャリアは、自分の望む未来に繋がるのだろうか?」というモヤモヤが生まれ、転職を決意しました。
そこで辿り着いたのが、まったく畑違いの社労士事務所の仕事です。
「専門知識も経験もない自分が、士業の世界で通用するのか?」
不安はありましたが、私は感情ではなく、**論理でこのキャリアに挑むことにしました。この記事では、理系である私が、自己分析という名の『化学実験』**を通して、社労士事務所の仕事が自分にとって『資産』になることを証明した軌跡を解説します。
自己分析という名の『化学実験』
私はキャリアを3つの元素に分解し、自分自身を分析しました。
元素①:スキル(埋もれた資産)
理系としての計算力: 分析化学者として培った、複雑な計算を正確に、高速で処理する能力は、給与計算や社会保険料の計算に活かせると確信しました。
法令やマニュアルに沿った正確で速い処理: 分析の仕事では、法令やマニュアルを厳守することが不可欠でした。この経験から、社労士事務所の膨大な手続き業務も問題なくこなせる自信がありました。
元素②:経験(成功と失敗の物語)
潜在的な学習能力: 新しい分析機器を短期間で習得した経験から、専門知識ゼロでも社労士の業務知識を身につけられると判断しました。
体育会系の経験: 学生時代に培った上下関係や協調性は、士業の厳格な雰囲気にもマッチすると考えました。
元素③:価値観(人生の羅針盤)
働く場所にとらわれず働きたい: 分析の仕事は高価な機器が必要なため、働く場所が限られていました。しかし、社労士事務所の仕事は、将来的には場所にとらわれない働き方が可能だと感じました。
家族時間を大切にしたい: ワークライフバランスを重視する価値観から、残業が少ないと言われる社労士事務所の働き方は魅力的でした。
給与は下がってもいい: 一時的に給与が下がっても、長期的なキャリア資産を築けるなら、それは投資だと割り切ることができました。
この自己分析の結果、私の持つスキルや価値観が、社労士事務所という未知の環境で、強力な**『化学反応』**を起こす可能性が高いと論理的に判断したのです。
第一の実験:『業務』という化学式を分解する
社労士事務所の仕事は、「事務」という単純なイメージとは大きく異なります。まるで複雑な化合物のように、複数の業務が組み合わさっています。
手続き代行(約70%):
労災、雇用保険、社会保険の手続きや給与計算など。これらは、まさに私が持つ「正確で速い処理能力」が活かせる業務でした。
労務相談・営業(約30%):
企業の経営者や担当者と直接対話し、労務トラブルの解決策を提案します。こちらは、コミュニケーション力や交渉力が求められます。
このように、デスクワークと対人業務が混在していることを理解することが、キャリアギャップを埋める第一歩です。
第二の実験:『理系脳』という最強の触媒
社労士事務所の業務という化学反応を円滑に進めるためには、特定の**『触媒』**が必要です。特に、理系出身者が持つスキルは、この仕事において非常に強力な触媒となります。
- 論理的思考力:
複雑な法律や手続きを整理し、正確に理解する上で不可欠です。分析化学で培った「物事を要素に分解して考える力」が、この仕事で大いに役立ちました。
- タスクの正確性・処理速度:
膨大な手続きをミスなく、迅速にこなす能力は、ルーティンワークの多い社労士事務所では最も重宝されます。
- データ分析力:
給与計算や勤怠管理のデータを正確に処理し、経営者にレポートする際に役立ちます。
第三の実験:『修行』という名のリアルな化学反応
社労士事務所で働くことは、ある種の**『修行』**です。この覚悟がなければ、現実とのギャップに心が折れてしまうかもしれません。
- 労働密度の濃さ:
残業は少ないかもしれませんが、常に時間に追われ、無駄な時間は一切ありません。
- 師匠の存在:
社労士は、その道のプロです。彼らの指示を素早く、正確に実行する日々が続きます。実務経験は飛躍的に身につきますが、受け身の姿勢では成長できません。
- メンタルの耐久性:
士業の世界では、個性的な人が多い傾向があります。理不尽に怒鳴られたり、非効率な慣習に直面したりすることもあります。こうした環境に耐え、乗り越える強靭なメンタルが必要です。
この仕事があなたのキャリアにとって**『資産』になるか『負債』**になるかは、これらの現実を受け入れ、「修行」と割り切れるかどうかで決まります。
結論:さあ、あなたのキャリアに新しい『元素』を
社労士事務所の仕事は、決して楽な道ではありません。しかし、理系出身者が持つ論理的思考力と、仕事に対する**「向上心」**という精神的な触媒があれば、未経験からでもこのキャリアを『資産』に変えることは可能です。
もし、この体験談があなたのキャリア方程式を解くヒントになったなら幸いです。
【関連実験】
● 転職のモヤモヤを解消する
https://kitano-shirokuma.com/career-change-equation/
● 資格を取得して資産にする

● 転職を戦略的に突破する

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